小島動物病院AWCエキゾチックアニマル診療科の小嶋恭子です。

さて、夏本番。厳しい暑さが続きますが、体調に変化はございませんか?

今年も秋には、ウサギさんのための、ウサギさんだけの健康検査「うさぎドック」を実施します。今回は一足早く、ウサギの健康検査についてお知らせします。

8月下旬から11月末日までの予定です。

健康検査の意義

「ヒトに例えるとうちの子は何歳?」よく飼い主様からいただく質問です。

動物の年齢換算には諸説ございますが、私は「年齢×6+20歳」の方程式を目安にしています。この式に当てはめると、例えば3歳のウサギさんならヒトの38歳、5歳のウサギさんなら50歳、10歳のウサギさんなら80歳という具合で、ヒト年齢に例えることで“うちの子”にとって今気を付けなくてはいけないことがどんなことかがイメージがしやすくなると思います。

そして、1年間でヒトの6年くらい年齢が進むことを考えると、1年に1回のドックは決して“やり過ぎ”ではないということも分かります。当院ですと、特に心配なことがなくても少なくとも2~3か月に一回は健診をお勧めしており、爪切りや被毛のケアを兼ねて来院される方が多いです。

また、ウサギさんにおいては学術的にまだまだ明らかになっていないことも多くあります。元気な時の健康検査から得られた結果は、生涯の健康管理において大変重要です。加えて、普段の様子からは気付けていない異常を少しでも早く発見する機会にもなります。

 

健康検査の内容

普段の診察室で行う健診では主に視診、触診、聴診が中心になります。文字通り、頭の先からつま先まで、見落としがないように注意しながら全身をチェックしています。

うさぎドックでは、これらに加えて血液検査、画像検査、糞便検査などが加わります。
血液検査では、血球の検査で赤血球、白血球、血小板の数や割合を見ます。また、生化学検査で、肝臓や腎臓などの臓器の機能、栄養状態、代謝疾患の有無などを見ます。
画像検査では、レントゲン検査や超音波検査で体の中の構造的な異常がないか見ていきます。特に腹部の検査では、腎臓や膀胱の結石が発見されることもあります。
糞便検査では、寄生虫のような病原体の検出や消化の状態を顕微鏡で見ていきます。
これらの検査結果を総合的に判断して、今後の食餌や生活の改善、病気の予防につなげていきます。

その他にも、ウサギさんに多い感染症であるエンセファリトゾーン症の抗体価検査や、尿検査など、その子に合わせて必要な検査項目を追加していただけます。

うさぎドックは、半日病院でお預かりして行いますので、ウサギさんの様子に合わせてゆっくりと行うことができます。診察という短い時間では分からなかったその子の性格や食餌の好みなどを知ることができるので、我々にとっても貴重な機会です。また、最初は緊張し通しのウサギさんでも来院する度に病院に慣れてくれますので、いざというときのために備える意味でも大切な時間であると認識しています。

さらに、うさぎドックは麻酔前検査として利用することができます。手術に必要な麻酔処置を施す前に行う全身の健康状態の評価が、うさぎドックには含まれているからです。

ウサギさんは生殖器疾患の発生頻度が高い動物なので、病気の予防という意味で不妊・去勢手術は重要です。また、不正咬合などのお口のトラブルを抱えているウサギさんは歯科処置のために麻酔が必要になります。

年に一度のうさぎドック。ウサギさん限定、期間限定、特別料金です。

この機会を健康管理にぜひご活用ください。

↓健康検査後にはこのような検査表をお渡しています。

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