グリーフケア

ご家族さまと動物の心のケア

当院に隣接しております、小嶋孝代心理相談室の小嶋孝代と申します。
私は、約十年間、現場で動物看護師として働いていた経験があります。その中でご家族さまと動物の強い絆に感動を与えてもらいました。絆の深さを感じることは残酷にもお別れでした。私自身の動物への想いとご家族の悲しみが身にしみて、やみませんでした。この両者のさまざまな葛藤をいかにして軽減すればよいのか悩みました。それが、心理学を学ぶ大きなきっかけとなりました。そして、その後学びと数々の経験を積み、死を覚悟しなければならない動物のご家族さまを対応させていただいたときに、僅かながらご家族さまの気持ちに寄り添えたと実感できました。また、このようなケアがご家族さまの心の安定につながり、おのずと動物の安定にもつながってくることがわかりました。これらの経験を活かして、ご家族さまと動物の「グリーフケア」に取り組みたいと考えました。

開業当初からの資料を見ながら振り返ると、ご家族さまと動物の関係が大きく変化した“足あと”が伺えます。例えば、飼育環境という言葉は、生活環境もしくは暮らしている環境といいますし、名前もコロ、チビからご家族さまの名前と同様な呼び名になっています。いかに、動物たちの存在が、人の生活に自然なかたちで家族のそのものになっているかが、再確認できました。

今後の私の使命としては、ご家族さまと動物が笑顔で過ごせるようにお手伝いをすることです。動物の幸せは、ご家族さまの笑顔とともに存在します。ご家族さまと動物に安心、安全を提供するために「グリーフケア」を、心理カウンセラー、動物看護師の立場で携わらせていただきます。

グリーフとは…

かけがえのない大切な存在(対象)を失ったときの、誰にでも起こる自然な心と身体の反応を意味します。心理学用語で、直訳するとGrief「グリーフ(悲嘆)」です。「ペットロス」もそのなかの一つであり、ペットを失った後の状態を示します。グリーフ(悲嘆)とは、悲と嘆の2文字であらわせるような単純なものではなく、さまざまなかたちで悲嘆があらわれます。たとえば、不安、戸惑い、ショック、後悔、怒り、自責などです。

グリーフが現れるときは、いつ?

生前のグリーフ

想像してみてください。日常生活の中で、動物が「元気がない」「食べない」「遊ばない」「吐く」「ぐったりしている」などの状態を見ていると、ご家族さまには不安と戸惑いが起こり落ち着きを失います。実は、ご家族さまは動物病院に来院する前から、あれやこれやと最悪な事しか浮かばないのが正直なところです。すでに生前のグリーフは起こっているのです。

死後のグリーフ

高齢動物で長期治療を続けた状態で、死を覚悟していても、いざ「死」が現実になるとグリーフは起こります。それは、ごく普通の自然な反応です。この反応のゆるやかな時間を共有することが、死後のグリーフケアの重要なところです。

ご家族さまに深いグリーフを与えないこと

ご家族さまの生前のグリーフから死後のグリーフそして、死後数年間のグリーフに寄り添うことが重要なポイントです。

ご家族さまとの寄り添い方

  • ご家族さまが病院の敷地内でのお散歩中でも気軽にお声がかけやすいような環境づくりを心がけています
  • 待合室は、ご家族さま同士が気軽に声かけができる温かみのあるサロンづくりに取り組みます
  • 小嶋孝代相談室は病院に隣接しておりますので、相談室の玄関からだけでなく院内からも動物と一緒に入室することが可能です。相談室は、静かな環境の中でゆったりくつろいでいただけます

ご相談の内容は、守秘義務で守られています。