小島動物病院AWC院長の小嶋です。PCAPとはPathology Centered Animal Practiceの略語で、‘病理学を中心にした動物の診療’です。ここでは動物の病理学に関わることを記載しています。
今回は3月に休診を頂きまして参加してまいりました学会参加についてご紹介させて頂きます。
そもそも学会って何なの?
何でしょうかね。私としてはある特定の何かについて取り組んでいる人達が定期的に集まって、情報や意見交換を行って、そこで得られた学びをまた自分の現場で工夫しながら実践していくことという風に考えています。
なので、趣味で集まるサークルも高尚な学問の集会もそこにいる人達が学ぶ会であれば学会ではないかと思ったりします。
私個人としては獣医師であり、院長であり、地域住民であり、父親であり、夫でありといった具合にいくつもの立場がありますので動物の病気のことはもちろん、病院運営のこと、地域のこと、子育てのこと、女性と仲良くやること(これが一番重要です)などについても日々学んでいるつもりです。
また、いい話を聞いたり、読書をしただけで実践できなくては意味がありませんので、日々冷や汗をかき、悪戦苦闘しながら自己成長を促している気でいます。
3月に学会発表に挑戦
話が脱線しましたが、3月に開催されました獣医師の皮膚科学会と病理学会に参加し、発表を行ってきました。
今回発表しましたのは当院の病気への考え方のPCAPに基づいて、稀少と思われた猫の皮膚病と犬の前立腺の病気について、発表を行いました。あまり効率的な人間ではないので、4年ほど悩んできましたが、もうこれ以上、一人で悩んでもあまりいいアイデアは生まれそうにありませんでしたので、公表し評価を得ようと思いました。結果は残念ながらどちらとも学会賞はもらえませんでしたが、数名の方にご意見を頂けて、自分にはない考え方を教えてもらうことができました。
【好酸球性肉芽腫症候群と脂腺炎が同時発生した猫の1例】
【多発性漿膜封入嚢胞及び静脈性血管腫により構成された傍前立腺嚢胞の犬の1例】
またチャレンジします
今回も様々な意見や考えを頂けました。4年も悩んだものをもう一度考え直し、纏めなおすのは苦痛も伴いますが、自己反省が診させて頂いている動物達とそのご家族のお役に立てるものと信じて疑いませんので、またチャレンジしたいなと思います。
どうぞ引き続きご支援ください。
お知らせです
発表演題も増えてまいりましたので、久しぶりに学術発表歴を更新いたしました。どうぞご覧ください。
学術発表歴はこちら
また今回より光栄にも一般社団法人日本獣医皮膚科学会の地区オーガナイザーの役職を拝命いたしましたので、当院はもちろんのこと、新潟県やその周辺県の皮膚病に悩む動物とそのご家族のため、動物医療関係者の皆様に学びの機会をご提供することが可能になりました。有意義な教育内容をお知らせできるように関係各機関やそこに携わる皆様と共に工夫を凝らしていきたいと決意しておりますので、こちらにつきましてもどうぞよろしくお願いいたします。