小島動物病院AWCエキゾチックアニマル診療科の小嶋恭子です。

日々の診療の中で皆様にお伝えしたいことを発信していきたいと思います。

 

ようやく涼しくなり、食欲の秋到来!体重が気になり始める季節・・・。

体重管理は健康管理の基本です。これはエキゾチックアニマルにとっても同じこと。

そして条件さえそろえば彼らも肥満になります。

今回は、食事量についても食事内容についても特にご相談が多い鳥さんについてお話します。

食事の与え方

かつては山盛りのご飯が常に入れられている(常食)ことが普通でしたが、最近では鳥さんも食事量を計測して時間を決めて与えることが常識になりつつあります。

鳥さんは、そ嚢(食道の一部が拡大した袋)に食事をため込み、胃が空になるとため込んだ食事を送り込む仕組みを持っているため、1日に数回の給餌でも絶食に陥ることはありません。

鳥さんの食事の様子をよ~く観察していると、食べる時間は決まっていると思います。飼い主様のライフスタイルにもよりますが、1日の食事量を決め、2~3回に分けて与えるとごはんの時間が楽しみになっていいですね。

 

体重測定の重要性・体重の量り方

鳥は病気を隠す生き物です。群れの中で生き残るために「元気なフリ」や「食べフリ」をする習性を持っています。

シード食の鳥さんはむいたカラの跡で食べていることを確認することもできますが、ただむいているだけで食べていない可能性も十分あります。そして、哺乳類と違って食べていなくても便が出ます(絶食便)。ですから、体重を測定して客観的に「食べている」ことを数字で確認することが、他の動物種に比べて重要になるのです。

体重測定はできれば毎日、同じ時間帯にできるとベストです。そ嚢内にたくさんの食事をため込むとそれだけで体重が数g増えてしまうので、できれば朝ごはんの前が理想的でしょう。

体重計は0.1g単位まで量れるデジタルキッチンスケールが適しています。その上に止まり木を設置して表示をゼロにしてから乗ってもらう、あるいは鳥さんが入れるくらいの小さな箱を体重計の上に置いて、表示をゼロにしてからそこに入ってもらうことでも測定できます。

体重測定と合わせて、一日どれくらい食べているのか「食事量」も量ることができると完璧です。

食事量は、朝与えた量から翌日の朝残した量を引き算すると求められます。から付きであればむいたカラを取り除いてから量ります。こぼれたごはんも忘れずに。

1週間ほど体重と食事量を測定し平均的な量が分かったら、その子にとってちょうどいい給餌量を決めます。

体重測定が飼い主様と鳥さん双方の習慣になり、朝のスキンシップの時間になるといいですね。

 

次回は、食事管理のお話~鳥類編~パート2、食事内容についてお話しします。

食欲の秋 エキゾだって肥満になるんです!食事管理のお話~鳥類編~パート2はこちら🐥

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